【失敗は成功のもと】だと思っている

永杉 彩(ながすぎ あや)さんにインタビュー【2018.4.12】

高校を卒業後、看護師専門学校へ。正看護師として3年間働いた後、国内線、国際線のCAとなる。CA時代、自身のケアとしてアロママッサージを行っていて、知人に施した末期がんケアが喜ばれたのを最初のきっかけとして、自費看護サービス、アロマ看護ケア株式会社を起業する。


☆2015年に起業されましたが、どんな事業をされているのですか?

→超高齢化社会に起きる社会問題に目を向けて、看護師が顧問看護師や介護保険コンシェルジュとして活躍できるようにしていきたいと思って起業しました。看護師は技術が確かなんです。なので、技術職としての価値を高めることをしたいと思っています。


☆今後の展開について聞かせてください。

→まずは、高齢者世代へのサービス提供を展開していきます。そして今後は、看護師のコミュニティを作ります。自分らしい介護を求めている方たちのための顧問看護師を増やしていけたらと思っています。

 もうひとつは、介護を担う50代、60代の方たちへ、健康や介護の知識を届けていくために、企業訪問サービスも考えています。いざ、自分たちが介護をしていく時のために、どのような介護ができるかなどの情報提供をしていきます。

 社会人の方々へ情報提供をする上で必要なのは、看護師のマナー研修や社会情勢等の教育と考えています。看護師は病院内で患者様と接する仕事なので、一般企業の方たちと接する際の言葉づかいなどトレーニングしていかなければならないと実感しています。

 日本の高齢化はものすごいスピードで進んでいるので、そもそも今の子どもたちに教育をしていかないと間に合わないですね。日本の学校教育では、介護、死、お金の教育を避けてきている現状があります。介護は生活の一部になる時代がきます。2025年には65歳以上の高齢者が3,657万人となります。それまでには、子どもたちへの教育もスタートしていたいです。

 いざ介護をする時に、地域サービスの情報が限られてしまって納得のいく介護サービスを選ぶことができていない現状があります。なので、どんな介護サービスがあるのかを【情報提供】してきたいです。自分で選べる介護を目指していきます。



☆永杉さんは2005年に看護師になられたんですよね。その後、現在に至るまでのキャリアについてお聞かせいただけますか?

→まずは自立したかったので、看護師の専門学校に行って21歳から看護師として働き始めました。退院した高齢者の方がすぐに再入院されてくる、または1週間後に亡くなっている状況をみて、医療や介護の根本的な問題が見えたんです。

 

☆そうなんですね。話しは変わりますが、2008年にはCAになられていますよね。看護師からCAって繋がっていないようにみえるのですが、何か思いはあったのですか?

→子どものころ、なりたいものがたくさんあったんです。【夢は実現するためにある】というのがモットーなんです。

 看護師にもなりたかったし、保育士にもなりたかった。介護士もやってみたかった。10歳から14歳のころ海外に住んでいたことがあったのでCAも身近な存在でしたし、飛行機が好きだったのでやってみたかったんです。

 仲間の看護師より、一緒に働いていた看護師長さんが定年退職して直ぐに、脳梗塞で亡くなられたことを伺いました。看護師が激務であることもなんとかしたった。看護師の先輩に言葉づかいがなっていないとご指摘いただいたことがあったんですが、正しい言葉づかいができる看護師が少ないことに違和感を感じていました。そういった状況を目の当たりにしたのがきっかけで、看護師以外の仕事もしてみたいと思いました。

 社会マナーを身につけることで、同僚にも患者さんにも好意をもってもらえるようになるし、コミュニケーションがスムーズにいくと思うんです。


☆海外ではどちらに住んでいらっしゃったんですか?

→アメリカです。学校教育については日本とアメリカでは大きな違いがありました。日本の教育は、上から教えられて、それをひたすら覚えるというものですが、アメリカでは、ある問題についてみんなで議論して、ある人の意見が出たらそれに賛成なのか反対なのか、その理由を伝えるというように教育を受けました。そうすることで、自分で考える力が身につくんですよね。アメリカでは、自分の身は自分で守るという考え方です。そこから、今の事業が生まれました。


☆CAになるには、どんな就職活動をされたんですか?

→予備校に通いました。面接特訓や情報収集などを徹底的に行って、晴れてCAになることができました。そこで出会った方たちとは今でもお付き合いが続いています。転職してよかったと思っています。

 エアドゥ【北海道国際航空】で2年間(国内線)、ルフトハンザ航空で3年間(国際線)働きました。ルフトハンザはドイツの航空会社で、接客マナーの研修は無いんですが、日本の航空会社で接客マナーを習得できたので、それはとてもよい経験でした。



☆起業することはずっと視野に入れていらっしゃったんですか?

→父親がアントレプレナー(起業家)なので、起業することは身近なことだったんです。いずれ起業はしようと考えていました。実際には、2015年に横浜で創業補助金を獲得できたことがきっかけです。


☆看護師とCAいう職業は一見、異業種に感じられますが、繋げていらっしゃるところがすごいですよね。すごく行動力がありますよね。

→子どものころ、父から経営者は安定しないよ、看護師がいいよと言われていたんです。でも、看護業界で起業している人はそんなに居ないなと思っていました。これから高齢者が増えてくるし、介護をする人がもっと必要な時代になるなと、子どもながら介護関連なら起業できるなと考えていました。

  

 2012年に、CAをしていた時に、知り合いの50代の女性が膵臓がんになってしまい、自分が使っていたアロママッサージのオイルでマッサージをしてあげたんです。それで、楽になったわ、とすごく喜んでくれたんですね。

 看護師としてこういうケアは必要だなと思いまして、アロマ看護ケアを始めました。

 


☆将来の夢やプランがありましたら教えてください。

→「人を育てていきたい」

 人材教育ですね。どこの国でも、日本のマナーやおもてなしの心は受け入れてもらえるので。

 自費看護サービスが日本で定着したら、海外へ持っていきたいと思っています。ヨーロッパの看護師が日本のレベルより低いと感じたので、海外に定住している日本人向けにも、現地の方へも広めていけたらなと思っています。


☆永杉さんには迷いがないですね。

→失敗はないと思っているんです。成功しかないと思っています。笑。

失敗も成功のもとだと思っていますから。

インタビュアー : マリコ

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